笑顔の別れ。「小林由依 卒業コンサート」感想レポート

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1/31(水)、2/1(木)の2日間で「小林由依 卒業コンサート」が行われました。

私は以前の渡邉理佐の卒コンに続き、今回もチケットが当たりませんでしたので配信で視聴しました。会場へは2日目に行き、グッズを購入したりフォトバナーを撮影したりしてきました。初日に行っていればゆいぽんパンダに会えていたかもしれないと思うと少し残念です。

Overtureは前半が欅坂46としての活動、後半が、櫻坂46としての活動を振り返る映像になっていました。

ライブは基本的にゆいぽんが卒業に向けて少しずつ、ですが確実に歩を進めていく映像が差し込まれて進行していきます。まばゆい光の中へ進んでいき、スクリーンが半分に開いてゆいぽんが登場します。

1曲目は「ジャマイカビール」。黒を基調としたパンツルックの装いで3人が歌い上げていきます。去年のアニラでえんぴかが復帰したことで、今回披露することができた曲。それだけに披露された回数は決して多くありませんが、見ることができてよかったです。絶対にやると思ってたので、現地で見たかったなー。3人のクールさとダンススキルの光る楽曲です。

ダンストラック含めて、「摩擦係数」の演出がかっこよすぎました。ダブルセンターの天ちゃんとるんちゃんはもちろんのこと、今回追加で入った村井優ちゃんの歌、パフォーマンス、表情が素晴らしかったです。完全にこの曲の世界の住人でした。

再び映像に切り替わり、歩いていくゆいぽんの目の前には白いドアが。ノックを6回すると、「断絶」の歌唱が始まります。休養中のみぃちゃんに変わってちゅけもんが入りました。この曲もかっこよさが突き抜けていて好きです。思わずマネしたくなるような手を使った振り付けも好き。

MCの中でゆいぽんは、「現実な感じがしない。実感というのがこれといってなくて、今この状況が現実で行われているのかふわふわしている。でもそんな不思議な気持ちのまま終わっちゃったとならないように気合を引き締めて頑張りたいと思います」

映像に戻り、ノックしたドアを開けると、古いテレビが置いてあります。1日目は「おもさび」の、2日目は「五月雨よ」のメイキングが流れていました。パフォーマンスでは衣装が変わり、花柄のドレスでした。

今回のライブは、ファンから期待されていた程は欅坂46の要素はありませんでした。でもそれは、ゆいぽんにとって心残りがないくらい過去で完結している物語であり、そして同じくらい櫻坂46の曲を愛していることを表しているのではないでしょうか。だからこそ今回厳選されて披露された曲は、ただ純粋に楽しめる2曲だったのだと思います。

初日はアンコールで1期生3人で「風に吹かれても」を披露しました。そして2日目は「ドローン旋回中」にかわり、「危なっかしい計画」が披露されました。久々にゆいぽんの煽りも聞くことができました。この曲はサビでタオルを回しながら盛り上がる、ライブを楽しむための楽曲です。過去という縛りにとらわれないこの曲を今後も櫻坂46として披露していくのは、危なげない計画だと思います。

また何より嬉しかったのは、欅坂46を卒業・脱退したメンバーが駆けつけていたということです。ゆっかーをはじめ、てち、ねる、もな、ずーみんなど、こういう機会では聞かない名前も含めて多くのメンバーが駆けつけていたようです。それだけで心が満たされるようでしたし、条件反射で涙が込み上げてきました。そしてそれだけ両グループにおいての、ゆいぽんの存在の大きさを実感しました。

そんなミラクルが起きていたとは知るよしもなく、ライブは進行していきます。ゆいぽんがナレーションした3期生のドキュメンタリー映像が、欅坂46のドキュメンタリーと対比されるように流れます。そして「Anthem time」が始まるのですが、なんとゆいぽんもいるではありませんか。実は曲の内容も、特に2番の歌詞はぴったりでもあります。

Go Anthem time!

床を鳴らして リズム取れ! 君のメッセージ共鳴させろ

会場のボルテージ最高潮にして

そんなメンバーがいたと 記憶を残してくれ

櫻坂46「Anthem time」

「桜月」で印象的だったのは、旅立つゆいぽんと、それを見送るれなぁとの対比でパフォーマンスされていたことです。2番のラップのところも、みぃちゃんがいないのを逆手に取った演出だったと思います。

「承認欲求」と「Start Over!」は、アニラとは披露する順番が反対でしたね。スタオバ前の3期生による煽りは今回もあり、村井を中心に会場のボルテージを一段と高めました。特にスタオバはセンターの夏鈴ちゃんとゆいぽんとのラストダンスです。そこさくで抱き合う振り付けのことを話していましたが、それもあってか2日目は1回、2回、そして3回と強く抱きしめているのが印象的でした。

本編ラストは「隙間風よ」。灰を持ち上げてそれがサラサラと飛んでいく様子が映像とMVと、そして会場のゆいぽんとリンクしていきます。踊っているときに後ろで踊るぞのが涙を流しながら踊っているのが印象的でした。

アンコール1曲目は「君がサヨナラ言えたって・・・」。イントロで泣けるじゃないですか。表現が合ってるかわからないですけど、コードギアスとか、ガンダムSEEDみたいなアニメの挿入歌になりそうな切なさを感じました。MVでは衣装のほつれが取れて行って欅坂46・櫻坂46との決別に向かっていくわけですが、この日のパフォーマンスもひとつひとつが卒業に向かっていくゆいぽんの心情を表しているようで、美しくも儚いダンスでした。

2日目もここでこの曲を披露したので、ここから欅坂46をやるのは違うような気がしたので、もうやらないだろうなと察しました。ここでゆいぽんの欅坂46からの過去の映像が流れます。OGメンバーがどのように見つめていたのかは気になるところです。そしてゆいぽんがドレス姿で登場しました。白い花柄のレース地と茶色いレザー素材が合体し、隙間風よに出てくるような花が散りばめられています。中がパンツになっているので、ドレスの裾を上げれば比較的移動しやすくなっていて、美しさと機能性をハイブリットさせた素晴らしく綺麗なドレスでした。

ゆいぽんによる最後のメッセージ。Buddiesやスタッフ、メンバーに感謝を伝えていきます。笑顔で話していくのが印象的でしたが、唯一家族へ感謝を伝える場面では、言葉が詰まったように感じました。学生の頃からアイドルとしてのゆいぽんを一番近くで見守ってきたご家族は素晴らしいです。中の良さも年始の櫻坂チャンネルの帰省動画でも窺えますしね。

この日さらに衝撃的だったのが、休養中のみぃちゃんがステージに上がったことです。まだ体調は万全ではない様子でしたが、この日のために駆け付けました。そして1期生4人による「タイムマシーンでYeah!」を披露しました。

さらにその後はコロナ明けの的野、学業のため欠席となっていた小田倉も登場しました。特に的野に関しては、ずっと推しと公言していたゆいぽんと最後に共にパフォーマンスする機会を失ってしまったのはどれほど悔しかったか想像しきれません。でもこうして久しぶりに、現存するメンバーが全員揃ったというのは嬉しいサプライズでした。最後の「櫻坂の詩」の中で、メンバーからゆいぽんへ花を渡していきます。3期生は的野が、2期生はるんちゃんが、そして1期生から最後のメッセージを送ります。そして涙するメンバーもありましたが、卒業するゆいぽんは終始笑顔で、アイドル人生最後の時間に幕を下ろしました。

セトリとライブの演出は、櫻坂史上最高の出来だったと思います。ゆいぽんに関しては欅坂46のときからずっと応援していたメンバーのひとりでもあるので、やっぱりその場に行けなかったことは悔やまれます。でもライブは本当に最高でした。欅坂46が残してきたもの、そして櫻坂46が築いてきたもの、それが交錯した瞬間でしたし、ゆいぽんはそういう存在でした。卒業してしまったのは悲しい限りですが、また個人での活動をたくさん見れる日を楽しみにしています。そして、そんなゆいぽんが自分はやりきった、自分が去っても問題ないと思わせる存在となった櫻坂46にも大いに期待をしています。これから8枚目シングルも発売しますし、ツアーも始まりますので、ゆいぽんの抜けた穴を感じさせない、大活躍を楽しみにしています。

櫻坂46

Posted by ウイング