寒さを吹き飛ばす激熱ライブ!櫻坂46 3rdアニラ感想レポート
11/25(土),26(日)に櫻坂46の「3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE」が行われ、千葉県にあるZOZOマリンスタジアムへ、会場の観客動員数を更新する7万2000人が集結して3周年をお祝いしました。
欅坂46から通してでも初となる、スタジアムでのワンマンライブ。例年の中では異例となる暖冬が続く中、この土日だけ狙ったように凍えるような寒い日となりました。海にも近いため浜風の影響も心配でしたが、少なくとも公演中は気になるほどではなく、会場の熱気が勝っていました。
乃木坂46は神宮球場、日向坂46は横浜スタジアムが聖地となっているスタジアムライブですが、櫻坂の場合は距離と、何より時期が野外イベントのネックになります。また初開催もあってか、初日は人の移動への誘導も足りないと感じるぐらい混雑が極まりました。2日目は改善がみられたと思います。来年以降もこの冬に野外で行うのか注目です。
グッズの事前配送があったのは助かりました。それでも、はぶちゃんグッズの購入目当てもあってか、会場の売場も連日行列ができていました。
メンバー別のフラッグは今回3種類掲示されており、それぞれの推しメンの撮影、推しメンとの撮影に大盛況でした。FC限定コンテンツとしてはいつものチェックインや抽選会に加え、長期会員限定のチケットや有料コンテンツ「サクコレ」のコンプ状況に応じて最大3種類もらえるクリアファイルなど、多岐にわたりました。
1日目
レフト側ステージバック席の1列目で鑑賞しました。文字通りステージの裏なので行く前は不安もありましたが、モニターはもちろん、実際ステージは壁ではなく間が空いており、時折パフォーマンスも観ることができました。またステージの端までメンバーが来ると間近で見えますし、フロートの発着地点だったので全然悪くない席でした。
それでいうと1曲目「Buddies」の演出は驚きました。ステージはもちろん、スタンド席にもメンバーが現れるサプライズがありましたが、ステージに繋がる目の前の階段から上っていくメンバーの後ろ姿に驚きと興奮は隠せません。この日は普段アンコールで履くような紺のスカートに、グッズのスタジアムジャンパーを羽織っての登場でした。足元が寒そうなのでそれが心配になるくらいでしたが、寒さを吹き飛ばすほどの熱気を会場にもたらしてくれました。観ている側としても、いつも以上にコールや曲にあわせて体を動かすことを意識していたおかげで、MCタイムやアンコール待ちの時間を除いては寒さを感じずに過ごせました。
キャプテンまつりちゃんの開幕宣言とメンバーの意気込みに一段と盛り上がる中、続く「Dead end」でボルテージはさらに上がります。今年のツアーでは3期生が担当しましたが、今回はオリジナルメンバーにより披露されました。
中央のステージでダブルセンターのるんちゃんと天ちゃんが闘うように踊りを繰り広げる「摩擦係数」に続き、ライブの定番曲「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」が披露されます。2番の演出はセンターの夏鈴ちゃんに糸を絡ませていくのは変わらずも、その後振りほどいた後は走り出さずその場で踊る演出でした。
その後披露された「美しきNervous」「Microscope」は久しぶりの披露でした。特にMicroscopeのほうはセンターであり推しの夏鈴ちゃんがフロートに乗るために近くまで来てくれたので嬉しかったです。
その2曲の間では「夏の近道」「Anthem time」と3期生の楽曲が続きます。今後もライブの定番になる盛り上げ曲ですし、今回ライブで初披露されたAnthem timeは、センターゆーづの楽しそうな表情が印象的でした。盛り上げ曲と言えば「ドローン旋回中」も負けていません。こちらもフェスを除いては初披露です。櫻坂46として初めてマフラータオルを振り回す楽曲となります。以前にそこさくVRの企画でセンターのほのすを筆頭に、コールのやり方をレクチャーする盛り上げ講座が公開されているので、次回はより統一されたコールを披露したいですね。
「思ったよりも寂しくない」のあと、ゆいぽんが1人で登場し、音楽に合わせてソロダンスを踊ります。一瞬、ジャマイカビールを披露するかと思いましたが、最新シングルに収録されている初のセンター曲、「隙間風よ」でした。MVのようにビンタし合うことはもちろんありませんでしたが、曲の印象そのままのカッコいいダンスに、ビンタされたような衝撃を受けました。続いて披露された「桜月」は心の琴線に触れてくるような美しくて切ない曲です。カッコよくて強い曲だけではない、優しく寄り添うような曲もある櫻坂46のジャンルの幅広さを再認識するパフォーマンスでした。
MCを挟んで披露されたのは、櫻坂46として再デビューを果たした大切な楽曲「Nobody’s fault」。アニラでこそ聴きたい曲のひとつなので感慨深かったです。「条件反射で泣けてくる」「BAN」の後、3期生がMVの衣装で登場。山下瞳月が花道を歩いてステージに向かうまでの間、文字通りに会場がしーんとした静寂に包まれます。3万人以上もいる会場がです。そこからイントロが始まった「静寂の暴力」のパフォーマンスは言うまでもなく、圧巻の一言。これだけ静寂という空間を上手く利用した楽曲は観たことがありません。
3期生による圧巻のパフォーマンスの後、ステージは赤いライトに染まり、伝染するように会場もペンライトの色が変わってきます。そしてあの特徴的なベース音。「Start over!」の始まりです。イントロで炸裂する特効の爆発音でボルテージはMAXまで上がりました。楽曲としてはもちろん、夏鈴ちゃん推しとしても彼女の表題曲での初センターとなるこの曲の、パフォーマンスを生で体験できるのを楽しみにしていました。現時点で最強としか言い表せないほど、カッコよくて美しい、世界で披露しても負けない曲です。
スタオバの余韻が残ったまま、ライブは最後の一曲へ。モニターには何パターンものるんちゃんが、インタビューを受けているような、自己アピールをしているような映像が流れています。SNSのような画面もあり、まるでいいね(承認)してくれと言わんばかり。「ラストソング」とアナウンスされ、「承認欲求」が始まりました。生パフォーマンスは初めて観ましたが、あっという間に会場を掌握するような楽曲で、力強い歌とダンスを披露してくれました。
本編が終わり、ここからははぶちゃんの卒業セレモニーが始まります。「進撃の土生です。好きな食べ物は人間じゃないですよ?」とデビュー当時の懐かしい音声と共に映像が流れます。最初はロングだった髪も、素の自分が出せるようになってきてからは今の短いヘアスタイルに変わりました。映像を見て改めて思ったのは、はぶちゃんはこのグループの中でも特に変化の大きかったメンバーであり、その成長ぶりはまさに理想のアイドル像のようでした。
映像が終わるとゆいぽんが後に話していた、はぶちゃんしか着れないほどのスタイリッシュで美しい深紅のドレスを着た彼女が現れます。そして、途中込み上げてくる感情に詰まりながらもBuddiesへ向けてメッセージを話していきます。感動のスピーチを終えるとゆいぽんが現れ、欅坂46時代の二人のユニット「線香姉妹」の楽曲「302号室」が披露されます。これは特にやってほしい曲のひとつだったので嬉しかったです。
そして1期生4人が一緒にフロートに乗り込み、続くのがふーちゃんと欅坂46を卒業したオダナナ、しーちゃん、虹花とのユニット「五人囃子」の「もう少女には戻れない」の披露。もうひとつの「結局、じゃあねしか言えない」と迷ったと言うことですが、大人になった今だからこそとカッコよく歌い上げました。
その後はうえむーと、卒業したぺーちゃん、理佐、なーこちゃんとのユニット「FIVE CARDS」による「僕たちの戦争」。理佐の卒コンで披露されて以来でしたが、また聴くことができたのは嬉しかったです。最後は櫻坂46の1期生曲「タイムマシーンでYEAH!」で曲の披露を締めくくりました。・・・と思ったら。
1期生による思い出話が一段落し、夏鈴ちゃんたちが合流しました。はぶちゃんとゆいぽん、そしてそのメンバーとでユニット曲「僕のLa vi en rose」を披露しました。はぶちゃんありで披露するのは最初で最後です。メンバーはグッズの白いパーカーを着ていたのですが、夏鈴ちゃんが突然フードを被って歌っていた姿を見て「なんてあざといんだ!!」と思いました。
改めてメンバー全員が揃い、期別ごとにはぶちゃんとの思い出を語ります。今回はひとりずつがメッセージと花を送るのはありませんでした。まつりちゃんが最後の曲振りをしようとすると、はぶちゃんがそれを制止しました。なんと今回は、卒業するはぶちゃんからメンバーへ花とメッセージのサプライズがありました。はぶちゃんらしいというか、カッコいい。ひとりひとりへ素敵なメッセージを送っていました。特にセンターを経験しているメンバーには「後は任せたよ」と伝えているのが印象的でした。
入った当初は目立たないキャラだったはぶちゃんですが、徐々に自分を出していき番組での発言が増え、ラジオやモデルとその魅力を遺憾なく発揮していました。それだけに抜けた後の穴は決して小さくはないですが、これまでがそうだったように残った1期生や頼もしい後輩である2期生・3期生がその穴を埋めて余るほどの活躍を見せてくれるでしょう。それは翌日のライブでも証明してくれました。
2日目
直前まで霧雨が降り、前日より寒さを増した中でのライブとなりました。濡れたステージや花道をスタッフが掃いていました。しかしライブ本番はその寒さを吹き飛ばすほど熱いライブがこの日も繰り広げられました。私は4階席から見守りました。
まずは昨日に続き「Buddies」でメンバー数人が客席にサプライズ登場。それを上回る発表が曲中にされ、休養していたえんぴかが登場し、この公演から復帰することになりました。はぶちゃんを師匠と慕うほどだったので、本当は初日から参加したい想いもあったと思いますが、結果的には良いタイミングだったのだと思います。3期生が入ってきたときも優しいお姉さんでしたので、またともに活動している姿を見られるのが楽しみです。
「ドローン旋回中」のあと、初日と変わり「君と僕と洗濯物」「Plastic regret」を披露しました。特にプラリグは久しぶりの披露だったと思うので、今回聞くことができて嬉しかったです。
そしてMCを挟んだ後、今度は7thシングルバックスメンバーによる「確信的クロワッサン」が初披露されました。モニターにはメンバーひとりひとりをフォーカスした映像が映っていたのですが、全員の引きの映像も見てみたかったです。ミニライブに期待ですね。でも曲は可愛くて最高でした。そしてそのバックスメンバーで続けざまに「条件反射で泣けてくる」を披露しました。オリジナルメンバー以外で披露したのが初めてだったのですが、いのりちゃんがセンターを務めたパフォーマンスはよかったです。そしてその後のMCで、来年1月に「バックスライブ」が開催されることが発表されました。1回目は配信で、2回目は実際に観に行きましたが、いろんなメンバーがセンターをかわるがわる務めるバックスライブは曲に対して新鮮な気持ちで見れますし、その期間を通してバックスメンバーの成長する姿を見られるのが楽しいです。
そのあと披露されたのは、きらちゃんセンターの2期生曲「コンビナート」。こちらもミニライブ以来となりますが、改めて2期生たちの魅力を再確認できますし、それを引っ張るセンターがきらちゃんであるのがいいですね。
昨日とはセトリの構成がだいぶ変わっていますが、「隙間風よ」の後はこの日は「五月雨よ」が披露されました。ラスサビのところでメンバーが肩に手を置く振り付けではなかったのが個人的には気になるポイントでした。どういう意図があって変化があったのか、いつか聞いてみたいです。
そのあとは再びミニライブ以降では初となる、夏鈴ちゃんセンターの「一瞬の馬」が披露されました。夏鈴ちゃんのラストのハミングが好きです。
中央ステージで玲ちゃんがMCを話し、途中天ちゃんの謝罪を挟みつつ(前日の「Buddies」で櫻坂が2歳になったと間違えて言ってしまった)、披露されたのは「Cool」。アイソレーション大好きです。あと髪をつかんで踊る振り付けですが、ちゅけは後ろに縛っていたのでつかむふりをして踊っていました。というかちゅけもんが参加してました(会長のポジション?)。
「BAN」は今年のツアーで披露された通り、この日は3期生が1番を担当し、2番から先輩たちが合流するスペシャルバージョンでした。りか姉の歌と「時間はあんなにあったじゃないか」もいいし、先輩たちがヒーローのように合流する姿もかっこいいです。今後もこのバージョンで見たいですね。
まだまだ初披露は続きます。こんなぎセンターの3期生曲「マモリビト」です。始まる前のこんなぎのメッセージも素晴らしかったですし、曲も最高でした。グループのこれからを支えてくれる3期生の活躍がこれからも楽しみです。
その3期生たちのあおりを受け、会場中がジャンプして音楽にのります。ボルテージがマックスになったところで、夏鈴ちゃんセンター曲「Start Over!」が始まりました。やっぱりこの曲は強くてかっこいい。ライブの盛り上がりは最高潮になりました。その後は「承認欲求」が披露され、本編は幕を閉じました。
アンコールでは「僕のジレンマ」「思ったよりも寂しくない」をトロッコに乗って歌い上げました。初日は先っぽしか見れなかった盛大な数の打ち上げ花火を今日はばっちりと見ながら、「櫻坂の詩」でライブは終焉となりました。
2日とも現地で観戦することができ、最高の時間を堪能しました。ちょっと寒さが尋常ではなかったので、今後もここを聖地としてこの時期に開催するのであれば怖い気もしますが、ライブ自体は最高でした。ライブチケットを持っている人にリピート配信を見る権利もくれたらいいのに。これからAAAの授賞式や年末のフェス、そして大みそかには紅白の出場もあるなど、素晴らしい4年目を迎えた櫻坂46。来年早々にはバックスライブ、そしてリアルミーグリと活動は続いていきます。それから卒業を発表したゆいぽん。正直まだ早いと思ってしまいましたが、頼もしい2期生、3期生の活躍を見て決心をしたのかもしれません。寂しいことではありますが、理佐以来となる卒業コンサートを1月末に開催してくれます。前回は当たらなかったのですが、今度こそは現地で卒業をお祝いできればいいなと思っています。その期待ばかりしてはいけませんが、欅坂46時代の楽曲披露も楽しみにしています。4年目を迎えた櫻坂46を、これからも変わらぬ愛情で応援していきます。
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